心臓疾患の新しい治療法として注目されているEECP(Enhanced External Counterpulsation:拡張型体外カウンターパルセーション)。
薬や手術を使わずに血流を改善するこの方法は、世界的に多くの臨床データがあり、日本でも導入が進んでいます。
この記事では、EECPとは何か、EECPの効果、そして気になるEECP費用やEECP副作用について詳しく解説します。
EECPとは?仕組みと治療の流れ
**EECP(イーイーシーピー)**は、下半身に装着した空気圧ベルトを使って、心臓の拍動と連動させて血流を強制的に押し上げる治療法です。
これにより冠動脈や末梢血管への血流が改善し、心臓の負担を軽減します。
EECPの仕組み:
- ベルトが脚とお尻に巻かれる 
- 心電図に合わせて空気圧で圧迫・解放を繰り返す 
- 血液が心臓へ戻りやすくなり、血管新生を促進 
薬物療法や手術が難しい方、あるいは狭心症や慢性心不全の改善を目指す方におすすめされています。
EECP治療の主な効果
EECPの臨床データでは、以下のような効果が報告されています。
- 血流の改善による狭心症の症状軽減
- 疲労感や息切れの改善
- 運動耐久性の向上
- 血管の柔軟性アップ(動脈硬化予防)
- 長期的な心臓機能のサポート
一部の研究では、**血管新生(新しい毛細血管の形成)**を促進する効果も確認されています。
EECP費用の目安
気になるのがEECP費用です。
日本では自由診療となることが多く、1回あたりの費用は以下が目安です:
- 1回あたり:約8,000円〜15,000円
- 1クール(35回前後):約25万〜50万円程度
医療機関によって料金体系が異なるため、治療を検討する際は事前に費用の見積もりを確認することをおすすめします。
一部のクリニックではお得な回数プランやモニター割引が用意されている場合もあります。
EECP副作用はある?安全性について
EECPは非侵襲的治療(メスを使わない)であり、副作用が少ない点が特徴です。
ただし、以下のような軽度な症状が報告されることがあります。
- 一時的な脚の圧迫感や筋肉痛
- 皮膚の赤みや擦れ
- 軽い倦怠感
これらは多くの場合、一時的なもので治療後に自然に改善します。
ただし、心臓弁疾患や重度の下肢静脈瘤がある方は、医師と十分に相談する必要があります。
EECPはこんな方におすすめ
- 薬の副作用に悩む方
- 心臓バイパス手術を避けたい方
- 狭心症や心不全の症状を改善したい方
- 血流を根本的に改善したい方
体への負担が少ないため、高齢者の方にも適しています。
まとめ:EECPで自然な血流改善を目指す
EECP治療は、心臓の健康を守るための新しい選択肢です。
副作用が少なく、継続することで体質改善にもつながると期待されています。
気になる方は、まずEECPを導入しているクリニックへ相談してみましょう。
医師があなたの症状に合わせた最適なプランを提案してくれます。